ANAとJALは訪日外国人観光客と海外に永住権を持っている日本人対象に、国内線が一律10,800円で乗れるスペシャルお得チケット(※)を販売している。
(※ANAはExperience Japan、JALはExplorer Japan:以下お得チケットと呼ぶ)

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国内線ならどの区間でも均一料金で乗れるので、羽田⇔石垣など航空運賃の高い路線で使えばめちゃ得。

今日は両社のお得チケットを実際に使った経験から、使い勝手を比較してみようと思う。

まずお得チケットを購入できる条件は以下3点。

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①日本国外に居住していること。
②海外の永住権を持っていること。
③海外発日本着の往復航空券を持っていること。

①の日本国外に居住していることの「居住」に厳密な定めは無い。
短期の旅行ではなく、現地に拠点を置くだけ滞在していると思えば、とりあえず①はクリアになる。

②の海外に永住権を持っていることは、3つの条件の中で一番ハードルが高い。
多くの国は永住権なんか簡単には取れないし、取得費用も数千万以上必要だったりする。

そんな中、フィリピンはサラリーマンでも永住権が取り易く、取得費用は300万もあれば十分。
300万が高いと見るかどうかは人それぞれになるが、活動の幅が広がるという意味ではそんなに高く無いと思っている。

③の海外発日本行き航空券は他社便でもOK。
LCCで片道だけ飛んで、現地から日本行きの往復航空券を用意すれば③はクリアになる。

但しお得チケットが買えるのは日本に滞在している間だけなので、復路便(日本→海外行)をできるだけ遅く設定するのがポイント。

例えば行きのマニラ→日本は2017年7月1日、帰りの日本→マニラは2018年6月1日にしておけば、お得チケットが使える期間は2017年7月2日から2018年5月31日となる。

またお得チケットは海外の通貨(主に居住地の通貨)で決済されるため、為替変動で日によって若干費用が異なる。

ここまでは両社とも同じ。

以下細かい点は一覧にしてみた。
詳細を見るとANAとJALの違いがわかる。

項目 ANA JAL
予約期限 出発3日前の23:59まで 搭乗便の72時間前まで
ネット予約
アプリへの反映 ×
事前座席指定 ×
予約変更 × ×
マイル積算率 100% 100%
PP(FOP)積算率 100% 100%
ボーナスPP(FOP) × ◯(400FOP)

JALの予約期限は搭乗便の72時間前までなのに対して、ANAは出発3日前の23:59まで。

例えば7/10のAM9:00発の便に乗りたい場合、ANAは7/7の23:59まで予約OK。
一方のJALは搭乗便の72時間前までなので、7/7の8:59が期限となる。

少しでも出発に近いタイミングで予約したい場合はANAの方が使い易い。

またANAは予約履歴がHPのマイページやアプリに反映されるのに対して、JALは一切反映されない。
そのため、予約時に発行されるEチケットをプリントアウトしておかないと、搭乗便をうっかり忘れるなんてこともあり得る。

さらにANAは事前にネットで座席指定できるのに対して、JALは出発当日にチェックインカウンターでしか指定できない。

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空港に早く行かないと希望の座席がなくなってしまう可能性もあり、搭乗前の使い勝手はANAに軍配があがる。

一方、搭乗後に積算されるPP(FOP)は、JALのみボーナスとして一搭乗毎に400FOPが追加される。

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積算率は両社とも100%なので、同じ区間を飛ぶとJALの方が常に400FOP多く稼げる。

よって搭乗後のメリットとしてはJALに軍配があがる。

このお得チケットを使うと、例えばJALなら最安17万円強でサファイアに到達できる。


JGC修行されている方なら、これが如何に安いかお分かり頂けると思う。

最後に実際の経験としてお伝えすると、このお得チケットを使うにあたり、海外の永住権を示すIDの提示を求められたことは一度も無い。

ネットで予約さえしてしまえば、普通の航空券と同じように乗れている。
(突然確認されるかもしれないので、あくまでも経験則としてお伝えします)

このお得チケットを使った搭乗記もいくつかまとめているので、よろしければそちらもご覧下さい。