NBIに到着すると待っていたのは迷彩服を着た職員。

他の来訪者は個人で入って行くのに、我々にはこの迷彩服の職員が付き添う。
以後、この職員をエスコート職員と呼ぶ。

入口を入って長い通路を歩くと、門番なのか警備員なのか、役割がまったく不明な職員がこちらをギロリと見てくる。

そのギロリ職員にエスコート職員が何やら話しかけ、難なく通過。

次に粗末な作りの受付で何やら申請が必要らしいのだが、皆椅子に座って呼ばれるのをじっと待っている。

しかしエスコート職員が列に割って入り、受付職員に何やら話しかけると数分であっさり通過。

次にNBIのボスと思われる部屋の前に連れて行かれる。
どうやら私のクオータビザ取得には、このボスの承認が必要な様子。

私のパスポートを持って承認を得ようとエスコート職員がボスの廻りをウロウロする。
しかしボスが忙しいのか、なかなかエスコート職員がボスに話しかけようとしない。

それを見た業者さんが「早く行きなさい」と言わんばかりにエスコート職員をプッシュ。

ようやくボスのところに辿り着くこと数分。ボスと一緒にエスコート職員が戻って来た。

戻って来たところで、エスコート職員が、ボスの紹介をし始める。

ボスは如何にお偉いかを語り始めたところで、ボスが「いいんだよ、そんなこといちいち説明しなくても」と照れくさそうにエスコート職員の手を払う。

いったいこのやりとりは何だと思いながらも、こちらはご許可を頂く身。
一緒に笑いながら、お礼を言う。

次に顔写真を撮るコーナーへ。ここでは写真以外にも職員がパソコン画面で何やら登録している。
何をやっているのかわからないが、言われるままに従う。

ここでも数分待たされる。作業をしている職員の後ろには、
ふんぞり返って雑談している職員が椅子に座っている。

日本であれば確実にクビだろうが、ここはフィリピン。それも良し。

最後に指紋採取。日本でも、犯罪経歴証明書取得で指紋を採取されたが、朱肉は一切使わず機械に手を当てるだけだった。

ここはフィリピン。そんなハイテクはない。朱肉、、というよりインク。
一本ずつベタベタと押印。

これでNBIでの行程がすべて終了。全部で1時間くらいで済んだだろうか。

私がNBIに到着した時は、すでに大勢の申請者が待っていた。
しかしそれを飛び越して最優先で処理してくれる。

ディズニーランドのファストパスなんてーもんじゃない。
スプラッシュマウンテンが180分待ち、ビックサンダーマウンテンが120分待ちであっても、
常に先頭に入れてくれるような感じ。

個人でやったら丸一日かかっても終わらないのではないだろうか。
申請者は日本以外にも中国人、韓国人、その他大勢いた。

業者さんのネットワークが非常に強固なものである事を強く感じた瞬間であった。